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3-10
「……言葉通りじゃねえよ、空間を封じて動けばわかるようにしとけって、なんか危なっかしいから」
「……ぼく、できない」
「かわいそうとか言うなよ、仕方ねえんだ」
「やり方、わからない……」
「はあ!? もう、なんも知らねえのかよ、大丈夫か、あんたら……」
しゃあねえ、俺がやるわ、と空間を丸く閉じ込めてくれた。
「力……不足したりしないの?」
「ああ、俺? 俺は最も高貴な女性と知り合いだから平気」
「そうなんだ……、恋人?」
「いや、他人」
「よ……、よくわからない」
「ま、俺のことはいいだろ。すぐ連絡するから待っとけ」
「ありがとうー」
緋のティオは、四角い光るものに指を走らせている。
「うほほ、食いついた。さすが腐女子早いわ!」
「それ、地上の魔法なの? すごいねー」
「すぐ来るってさ」
「ぼ、ぼく、何をすればいいのかな」
「コスプレモデル。写真撮るだけだ」
「……ん?」
地上の専門用語がたくさんで、よくわからない。
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