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3-13
「……何をしてるの、君ら」
あっ、起きたわ!! と女性が駆け寄り、説明をはじめている。
「あの天使に理解できると思うか?」
「さ、さあ……」
楽しそう! 私もやりたい、と声がして近づいてきた。
「……来やがった」
俺、休もう、と勝手に離れていく。
「天の服、地上ではコスプレって言うんだね。珍しいみたいだから協力するよ」
「ありがとうー。一瞬で絵を描くから、格好いいポーズをするんだって」
「はいはい」
イグノトルが笑うと、それだけで絵にされてしまう。
一枚ぐらい、もらえないのかな、とティオは思う。
もっと寄り添って! と指示が飛ぶ。
「リューウェイさまの、あれしたい」
「ん?」
「忠誠するやつ!」
イグノトルに膝を折り、剣を下げた。
見上げると、イグノトルが驚いた顔で硬直している。
きゃー、素敵!! と早速絵にされていた。
「国王さまみたいに、手をだして?」
「……うん」
その手を取って、立ち上がる。
「ぼく、殿下みたい?」
見つめ合うと、悲鳴と光が投げられる。
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