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「本当にこんな人が世界を救えるのかしら？」
世界とか…この女は何言ってんだ？
「貴方は神によって選ばれたのよ」
神とか…宗教の勧誘はどうやって対応したっけな
「宗教じゃないわよ」
ん、あれだ。この女性は美人だけど残念ながら、ちょっと頭がおかしい人種のよ「行けばわかるわ。取り敢えず送るわよ」
女は眉間に皺を寄せながら睨みつけてくる
ふぅ…人が喋ってる言葉を遮るなんて…いや、思っていただけだからわかるはずない…え？俺の心の声に反応してなかったか？なんて思っていると急激な浮遊感に襲われる
慌てて何かに捕まる前に突然足元にできた穴に吸い込まれるように落ちた
「と、いうことで、いってらっしゃぁい」
手足をばたつかせてなんとか浮かぼうとするが、人間はそんな風にはできておらず重力に従い落ちる
見上げると穴の入口で女性が笑顔で手を振っているのが段々と遠ざかっていく
「このやろっ！？どういうことかきちんと説明しやがれぇぇぇぇぇっ」
穴の中に俺の叫び声が虚しく響き渡った
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