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「さあ今から舌切るぞ~。泣きわめいたらあかんでぇ。」
アフロがそういって俺の舌にナイフをおしつける。
俺の舌から少しずつぷつぷつと血がもれだす。
(あ、やばい。死んじゃう。出血多量で死ぬのかな。
そのまえにショック死かな。とりあえず死ぬのは嫌だ。
始めて彼女ができて、でもまだ手もつないでないのに。
まだまだ全然童貞で人生の半分も楽しんでないってのに。)
そのときなぜか演説していた女性政治家のセリフが浮かんだ。
「日本を平和に・・・・。世界を平和に・・・・。」
うろ覚えでよくわからない。でも確か平和とか言ってたな。全然日本って平和じゃねーなぁ。世界的に平和とか言われてる日本でもこんなんなんだから外国とかどーなってんだろう。ほんと何でもできるどら〇えもんみたいな神様がいて悪いやつ全員消してくれねぇかなぁ。
「いくぞぉ。今切り落としてやるかなら。」
アフロが俺の耳元でささやく。
(死にたくない。消えろ。こんなやつみんな消えろ。消えろ!)
パァアアン! ビチャビチャァ!
突然破裂音と水しぶきのような音がする。
目を開くとアフロが消えている。いや正確にはアフロのアフロ以外消えている。えー、つまりアフロの髪の毛以外が消失している。周りを見渡すと赤い斑点がそこら中にとびちっている。
「てんめぇ。いま何しやがった!!」
瀬文と呼ばれていた男ともう二人グラサンの男が俺に拳銃を向ける。
(消えろ。)
パァアアン! パァアアン! バキュウン!
二人のグラサンが木っ端みじんに破裂する。瀬文は何事もなかったようで俺の方に弾をうちこんだ。
「なんだてめぇは。俺の仲間に何しやがった!!」
瀬文が俺にまた拳銃をむける。
(死ねっ!)
パァアアン!
瀬文が肉塊となってあたりに飛び散る。
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