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いつの間にか俺は気を失っていたようだ。
5人を殺した。そのショックが大きかったのだろう。
「それよりも、ここはどこだ。俺は路地裏にいたはず。」
周りを見渡すと薄汚れた白い壁。ところどころ剥がれ落ちてコンクリートがむき出しになっている。ひとつのドアしかない小さな部屋。ドアのほうへいこうとすると両手両足がロープで縛られている。なんとか立ち上がりドアをあけようとすると、案の定鍵がかかっている。何回かドアノブをガチャガチャいじっていると。突然ドアが外側からあけられオールバックの男が入ってき、俺は思わずしりもちをついてしまった。
「やっと起きたか。手短に話せ。4人はどこにいった。殺したのか。どうやって殺した。話せ。」
俺は今の状況を理解した。おそらくここはアフロの仲間の隠れ家といったところだろう。そして俺は今監禁されている。
「早く話せこの化けもんが。きしょくわるい。お前の体のつくりどうなってねん。肩を銃で打ち抜かれたゆーのに、あっちゅーまに治りやがって。なんやお前人造人間か?ロボットか?宇宙人か?」
自分の方に目線をむける。たしかに傷がない。瀬文とかいうやつに打たれたはずだが・・・。
「はよ話せいっとんじゃ!」
突然男が俺のみぞおちに蹴りをくらわせる。
「おえっ。」
「ほれちゃっちゃと話さんかい。」
聞きなれているはずの関西弁が今日はとても恐ろしく感じる。
「えっと、自分はなにもしてないです。気づいたらみんな死んでたんです。」
「んなアホなことがあるかボケ!」
今度は3発蹴りをみぞおりにふるう。
(痛い。今日は痛いことばっかだ。腹筋でもあったら痛みも半減するのにな。あるのは脂肪だけ。)
ムギュ ムギュ ムギュギュ
俺の腹から異様な音がする。
「なんの音じゃ。なんか隠し持ってんのか!だせ!」
男が俺の服を引きちぎり体を調べようとする。
「な、なんじゃこりゃ。」
俺の腹はうねうねと動き波のように全体が揺れ、そしてキュッっと甲高い音ともにEX〇LEなんて比にならないほどのシックスパックに生まれ変わった。
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