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俺たちは零課に戻ってきた。
相変わらず殺風景な場所だな。
「部長、既婚の調査結果出ましたか?」
「ああ、もちろん。
全員結婚したことある人たちばかりだね。」
「ふむ…こうなってくるとまずいかもしれない。」
「神崎くんどういうことなの?」
「みんなジャックザリッパーって知ってるか?」
「ジャックザリッパーって売春婦だけ狙ったやつだったですよね?」
「そのジャックザリッパーの後継者がここ東京に出たとしたら?どうしますか。」
「そんな…ありえないねえ!
んじゃあの3件は売春婦なのか?神崎。」
「可能性は高い。」
「そんな馬鹿な…」
「恐らく犯人はあと数回殺しをしてくるはずですよ」
「なぜわかる?」
「彼もまた後継者ですからね。」
「秋山と立花は3人全員の身辺調査!
新島、神崎は五十嵐の家に家宅捜査!」
「了解!」
このとき初めて零課の中にチームワークが出てきたかもしれない。
そう感じた。
感じたのは俺だけじゃなく全員にもわかっていたようだ。
「行くぞ新島!」
「あいよ!」
俺たちはまさにコンビと言える仲に変わっていったのだった。
そのとき確信した。
ここの課は一番正義感の強い人たちが集まる課だと。
感じ取ったのである。
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