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雨が降っている、大雨だ。
そこに立っている1人の男がいる。
誰かを待っているかのように。
階段で上がってくる音が少しずつ聞こえてくる。
間違いなく1人の男に近づいている。
近づくと1人の男が喋りだした。
「待っていたよ、神崎ナキ。」
どうやらもう1人は男のようだ。
名前は「神崎ナキ(かんざき なき)」。
その男も喋りだした。
「ふっ…殺されるのを待っていたのか?」
「私が死ぬはずないだろう?神崎くん」
1人の男は不気味な笑みを浮かべながら神崎ナキに話しかけていた。
「舐められたもんだな…」
そう言うと神崎ナキは拳銃を取り出し、1人の男に狙いを定めた。
「いきなりだね…真相を知りたくないのかね?」
「俺にその権利はない、お前だけが持っていろ。その汚ねえ真相をな。」
「どうやら私たちは似ているようだね。」
「てめえに似るくらいなら死んだ方がマシだな。」
「殺りなよ?さあ。」
「じゃあな…」
神崎ナキは拳銃を握りしめ狙いを定める。
「天国に行け相棒。」
一発の銃声が鳴り響いた。
その瞬間、彼の華麗な人生は終わったのだ。
だが男は生きる、明けない夜から逃げ出さずに生きていく。
「SIREN」
それはたった1人の男だけが知っている真実の話。
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