君と過ごすお正月

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「今日、大晦日だね」 「えぇ、そうね」 ブックカバーのついた本を読みながら言う彼女に、「好きだよ」と言う。 「い、い、いきなり何を言うのよ!」 すると、彼女は凄い勢いで僕の方を見て言った。怒りながら顔を赤らめて言ってるものの、彼女はどこか嬉しそうだ。 「一年越しても、僕は君の事を好きでいつづけるからね」 「べ、別にいつづけなくてもいいわよ」 「そんなこと言って、本当は僕の事が好きなくせに」 「何言ってるのよ!」 「そのブックカバーがついた本って、僕が好きなおせち料理の作り方の本でしょ?」 「!?な、な、な……」 「ありがとうね」 「……別に」 プイッと、彼女が顔を横を向けた。 ツンツンしながらも、僕の為に何かをしてくれる彼女が凄く好きだ。 今年は、良いお正月を迎えれそうだな。
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