5-河南がすねる

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「え?明日!? お前んちに?いやいやいやいや!」 照れて遠慮しているな。河南。 「明後日は月曜日だけど、時間あるか?」 「え?無くはないけど、でも学校帰りだから遅くなるよな」 「じゃ、やっぱり明日来いよ。そしたらゆっくり出来る」 「ゆっくりできるかも知れないけど……」 「取り立てて用事は入ってないんだろ」 「うん」 遠慮は要らないぞ河南。 「じゃ、明日途中まで迎えに行くから、ウチで一緒に昼メシ食おう」 「え?悪いよそんな」 「気ぃ使うなよ」 「無理だよ」 こんな遠慮がちなところも河南の魅力だな。 「じゃ、ファミレスで一緒にメシ食ってそれからウチ来るか?それならいいだろ?」 「ん……まぁ……。でも、今日服も買ったし、ランチとか、カフェとか……今も金使っちゃったから……」 ああ、コイツはバイトしてないんだっけ。 「じゃ、俺がサンドイッチでも作ってくから公園で一緒に食おう。それならいいだろ?」 「えっっ!高遠、サンドイッチなんて作れるのか?」 「サンドイッチくらい誰だって作れるだろう?」 「そうなのか!?」 なんだそのキラキラした目は。 嬉しくなるじゃないか。 「河南は、何の具材が好きなんだ?」 「えっとね、タマゴ!」 えっとね……って、子供に戻ってるぞ河南! 「ジャムもすき!」 幼稚園児か! 「そうか。じゃあ、甘いデザート系のサンドイッチも作ってくよ」 「ほんとにー!?」 無邪気だ。 言わなければいけないことは何一つ言えていないまま、バーガーセットが来てしまった。 けど、河南がご機嫌になったからまあいいか。 続きはハンバーガーを食ってからにしよう。
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