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ご機嫌でハンバーガーにかぶりつきながら、オレはちょっとソワソワしている。
うーん。
なんでかな。
なんで明日も高遠と会うことになっちゃったんだ?
しかも、オレ、ウキウキしている。
あの高そうなマンションに入れるし、眺めはすごいいいらしいし、しかも高遠ん家だし、さらに高遠がサンドイッチ作ってくれるって!
甘いのも作ってくれるって!
母ちゃんには甘いの作ってとか言いたくても、子供みたいだからって言い出せなかったんだよな。
なんなんだ高遠、優しさバーゲンセールは明日も続行なのか?
ああ、もうオレほんと女子じゃなくって良かった。
女子だったら、彼女でもないのにこんな扱い優し過ぎる!って、逆ギレしてしまうレベルだ。
いや、いや、待てオレ。
同級生の家に遊びに行くだけなのに、女子だったら勘違いしちゃうとか、その発想自体が間違ってるだろう。
今までだって普通に友だちんち遊びに行ってるし。
高遠ん家もそれと同じだ。
くそっ。これがイケメンマジックか?
多分、アレと同じだ。
テレビのバラエティとかでやってる、男なのにイケメン俳優に壁ドンされると照れちゃう……みたいな。
そういうことだ。
って……うあぁぁぁぁぁ……。
「ついてる」
オレの口の端を指で拭うな!
そんな、ベタな……。
壁ドン並みにベタだ。
いや、誰しもが照れてしまうからこそのベタなんだ。
くっそ。
「河南、顔が赤いぞ」
わかってるよっ!
わざと恥ずかしがらせようとして言ってるだろ。
そして、恥ずかしいよっ!
……あれ?でもさっき……マンション?
「なんか話、途中じゃなかったっけ?」
「ああ、マンションの眺めがいいから視力がどんどん上がってな、今は0.6から0.8の間をうろちょろしてるんでもう眼鏡はいらない」
「は?」
へっっ?
ふぁぁっっ????
眼鏡は………い…ら…な…いぃっ???
「たまにどうしてもってときはコンタクトもあるし。ていうか0.7平均だし、まだ視力上がりそうだし、コンタクトを使う場面もないかな」
「はぁっっ???え?でも、今日眼鏡いっぱい見ただろ????眼鏡屋三軒も見て、いろいろ似合っててすげぇカッコよかったのに!てか、買わないなら何で三軒も巡るんだよ!」
「ああ、楽しかったな」
「うん!いや、そうじゃなくてっっっ!」
「河南、眼鏡好きなんだろう?」
「うん!いや、だから!そうじゃなくてっっっ!」
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