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「シュウくん?」 突然、先輩から懐かしい呼び名で呼ばれる。 「やっと、気付いた?遥香ちゃん。 頼りないシュウくんです」 俺も懐かしい呼び名で呼んでみた。 遥香、顔かたまってるよ。かわいー。 「クッ、気づくの遅すぎー」 昔と変わらねぇー、鈍かーん。 「だって、名前違うじゃん」 「『しゆう』が言えなくてシュウって呼び始めたの遥香ちゃんだよ」 「……」 真っ赤になる遥香、ヤベェ程可愛い。 「ねぇ、今も頼りない?」 「……」 「ねぇ、僕振ったあと、なんて言ったか覚えている?」 『頼れる男になったら頼ってあげる』 「……覚えてるよ」 「頼れる男になっ…….」 「あのね」 「ん?」 俯いたまま話す遥香、耳まで真っ赤。 「私たち、……ミルクコーヒーに……なれるかな」 「!」 俺は思わず遥香を強く強く抱きしめた。 小動物、捕獲完了。
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