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「……だからさ、落ち込まないでよ、遥香」 休憩に入った喫茶店はクリスマスラッピングされた荷物を持った人で一杯だった。 「だって、責任感じるじゃん」 さっき見た先輩たちの楽しそうな姿が頭から離れない。 「告る相手の気持ちなんて分からないんだから、仕方ないじゃん。遥香に責任無いよ」 「相手の気持ちか。 あーあ。最初から相手の気持ちが分かっていたらよかったのに」 そうすればあの子を先輩になんかに紹介しなかった。 相手の気持ちが分かれば、 相手の気持ちがわかれば、 気が付けば強く願っていた。 相手の気持ちが分かれば……
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