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「せいかーい。自然だよね。 コーヒーと牛乳はね、お互いが混ざり合いたいから、何をしても自然に混ざっちゃうんだ」 姫川くんは何か伝えたいみたいだけど、 何なのかよくわからない。 「どうして混ざり合いたいか、わかる?」 私は姫川くんを見上げ首を横に振った。 綺麗な顔が夕日に照らされてキラキラしてる。 「それはね、混ざったら幸せだから」 「幸せって?」 「じゃあね、スプーンで混ぜたらどうなると思う?」 私の疑問には答えてくれない。 「さっきより、速く混ざる、かな?」 姫川くんはニコッと笑って続けた。 「スプーン使うのと使わないので、出来たミルクコーヒー、何か違う?」 「混ざってしまえば…、同じ、かな」 「そうだよね。混ざる速さは違うけど進む先は同じ、それが、そいつらが幸せと思う方向」 「………」 「僕が何を言いたいか、わかる?」 「ミルクコーヒーの、……幸せ?」 「クックックッ、大ハズレ」 姫川くんは肩を震わせて笑った。
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