甘いひととき

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 「ごめん、アンジュが可愛かったから……」  アンジュを腕に閉じ込めると、華奢な身体がピクリと震えた。  「ルネ……   お願いが、あるの……」  「なに?」  アンジュは僕の腕を握り、見上げると、切ないような、悲しそうな顔で乞うように言った。  「今晩、ここで一緒に寝て……」  そのアクアマリンの瞳には、孤独の影を感じた。
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