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アンジュは息苦しそうにしており、どう見ても緊急を要するとしか思えない。
なぜ、すぐに対応してくれないんだ……
腹立たしい気持ちになるが、大人しく待つしかない。
更に待合室で30分待っていると、ようやく持ち札の番号が表示されたランプが光った。
「健康保険カードはお持ちですか」
「いえ」
「それですと、実費になりますが、よろしいですか?」
「はい」
「お名前は」
「アンジュ」
「アンジュ……名字は?」
アンジュの名字さえも知らないことに愕然とする。
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