モノローグ ーアンジュの独白ー #2

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 二人で快感の中に溶けた後、私、眠っちゃったんだよね。  ドアノブを回す音とギギーッと錆びついた音を立てて扉が開いた音で、重い頭がゆっくりと覚醒していくのを感じた。  ルネの足音がゆっくり近づいて、枕元に何か置かれた気配がしたらもう、眠ったフリなんてしてられなかった。  私、両親が亡くなってからクリスマスプレゼントもらったのなんて、初めてだったの。  しかも、好きな男の子からもらえるなんて、本当に幸せ。  アクアマリンのブレスレット。  私の瞳と同じ色だと言ってくれたルネの言葉が忘れられない。  本当に、本当に......嬉しかった。
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