モノローグ ーアンジュの独白ー #2

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 部屋に戻ったルネは、1年前のあの日からずっと机の上に置かれたままのクリスマスツリーに目をやった。  そっとクリスマスツリーを抱き締めるルネ。  -----彼の心に変化が訪れた瞬間だった。  私の心が、温かさで満たされていく。  「っっ......ヴっ…ッグ……ヴぅっ……」  ルネが...泣いてる......  ルネが嗚咽を漏らしながら泣いていた。  ルネ...  ルネ......  ごめんね、ごめんね......  抱き締めたい...  けれど、私の手は彼を抱き締める事は出来なかった。
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