2人が本棚に入れています
本棚に追加
──……傍に いたいの
そんな僕を闇の深淵から救いあげてくれたのが、君だったね。
君は、こんな僕を、心の底から愛しいと、想ってくれた。
何より、その心にはウソもイツワリもなかった。
僕は、事件に探りを入れに来た探偵という立場にあった君を、利用しようと思って近付いたのに、君はそんな僕に、一人の人間として惜しみなく感情を注いでくれたよね。
君は誰よりも辛くて苦しいものを背負っていたのに、いつも前向きであろうとしていたよね。
笑顔でいようと、していたんだよね。
でもあの時、僕がそれを泣かせちゃったんだよね。
ごめんね。
全ての黒幕が僕だって知った時、君の心が真っ白になったこと、僕は自分の能力で知っていたんだよ。
事件を解決しなくちゃいけないという探偵としての心と、それでも僕のことを愛しいと想う少女としての心。
その2つでグチャグチャになって、壊れそうになっていたことも、知ってるよ。
最初のコメントを投稿しよう!