第1章 さいきょうのそうび

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ビービビッビービービービッ…………ビ………… 待ち構えていた俺の耳元に、突然変な効果音が。 「んお、なんだ……?」 『…………が……ましたェ……を……ゴッ……ウリウリウリウリ……』 頭の中を機械音声が響き渡る。 と、同時に目の前の玉座に砂嵐が走った。ブラウン管の古いテレビが壊れた時みたいな画像の乱れだ。 ……待てよ。 バグか!? まさかこんな大事な場面でバグるか普通!? 『ウリウリウリウリウリウリウリウリ……』 頭の中ではずっとウリウリウリウリ聞こえてくるし、いい加減腹が立ってきたぞ。 「ちっ、わーったよ、外せばいいんだろ外せば!」 俺は汗でベトついたヘッドギアに手を掛けた。 『ウリウリウリウリ……』 こうなったら出るとこ出てやる。普段はROM専の俺だが、「2ひゃんねる」に悪口書きまくってやるからなちくしょうウリウリ言いやがって、てめえは人間をやめたのか。 『リウリウリ…………げーむがりせっとされました。さいきどうをします』 ……なんだって? ヘッドギアを外そうとした手が止まった。突然明確に聞こえてきたその音声は確かにこう言った。 ゲームが、リセットされたと。 「はあ!?ふざけんなって……」 俺が悪態をつき始めた次の瞬間、画面内を真っ白な閃光が走った。 耳の中を何重もの音が重なる。 ポーーとか、 ぴーーとか。 なんつったっけな、この音。 モスキート音?だっけか。 ……何てことを考えているうちに、いつの間にか、今度は目の前が真っ暗闇に包まれていた。 さっきまで耳障りなほど聞こえていた機械音は一切聞こえない。 完全なる沈黙。 完全なる闇の世界。
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