七月十八日正午

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 …………。  ぼとり。  ん?なんだ?今の。  足元から聞こえた鈍い音に、僕は視線を下げた。  そこにあったのは、薄ピンクの塊。ついで、びちゃびちゃっと赤黒い液体が落ちてくる。  一瞬呆けた僕は、それが何であるかを理解して―?叫んだ。 「うわああぁぁああっ!?」  ガタンガタン、と机を鳴らしながら後ずさる。  ぬらぬらと赤く濡れた、弾力のありそうな塊。ひときわ赤い筋みたいなのも通っている。  これ、これ……内臓じゃないのか!?  僕は赤い液体を踏まないように気を付けながら柚元の体をゆすった。 「おい、柚元!起きろ、起きろって……!」
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