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花
時の風に冷えた丘を
抱き締め続けた陽射しより
地上を彩る芳しき
笑顔達は生まれたのでしょう
咲いた赤 一輪摘んで
――パパもママも喜んでくれる
青に黄色 沢山摘んで
――兄弟とお友達にもお裾分け
白やピンクも 両手一杯に
――お祖父さんには冠を編むわ
摘まれる命は
儚く散れども
愛ある微笑みに
抱かれて眠る事でしょう
無邪気な瞳に映る景色は
いつも真新しい鮮やかさに溢れ
つい夢中になってしまうから
遠くから呼ぶ声が聞こえる
豆だらけの硬い手に
水仕事で荒れた手に
しわくちゃの優しい手に
元気をくれる温かな手に
色とりどりに
咲いた笑顔を
写真画
Ludwig Knaus『花摘みの少女』
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