金髪の吸血鬼

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「大したことないな。俺ら如きを2人相手どれないようなら。」 と言われるが、グレイの蹴りが見事にショットガンを男の手から弾き飛ばし、十字架の男の刀も力で押し切る。 そして、すぐにマグナムを二発撃つ。 が撃った方向は2人とは全く別な方向。 「なめてんのか?ぜんぜ………ぐあっ!」 言い終わるより先に銃弾が十字架の男の額を貫き、ショットガンの男の腹を掠めた。 「チィ。やっぱり難しいなこれ。」 「最初に弾いた銀弾か!?だが、外せば意味もない…………だ………ろ?」 これまた言い終わる前だった。 男の首から上が弾き飛ぶ。 鮮血を撒き散らしながら。 ティアラの着る黒いドレスに返り血がバタバタと付く。 しかし、ティアラは一切表情を変えず冷酷な表情で振った二メートルオーバーの大太刀を地面に突き刺し、それにもたれかかる。 「ティアラ…………お前…………」 ティアラが躊躇なく、冷酷に首を切り落としたことに少し戸惑うグレイ。 「カカッ!!なんじゃ?その顔は?お前様もこのくらい平気でするじゃろう?少なくとも、儂が知っている限りでは…………じゃがの。記憶を失っている今は甘いことを考えているかもしれぬが………」 「はっ!!上等!意外だっただけだよ。まさかそんな綺麗な容姿のお嬢様があんなにあっさりと人の首を跳ねるなんて思わねぇからな。少し驚いただけだ。」 そう言ってグレイは腫を返しまたギルドへと歩き出す。 武器を背負いなおして。 ティアラはその二メートルオーバーの大太刀を自分の胸の谷間あたりに切っ先から刺す。 「おいおい、何してんだ?」 「黙っておれ」 グレイは言われたとおり黙って見ていた。 すると、ティアラの身体に吸い込まれるように刀が仕舞われていく。 血は出てねぇな。 どうなってんだ? こいつは謎が多いな。 だいたい刀もどこから出したかわからねぇし。 分かってることと言えば、俺の記憶のキーマンってことだけか。 そう考えているうちにグレイの隣に来ていたティアラの早くゆくぞの一言でまたギルドへと歩を進め始める。 返り血を浴びていてかなり人目についているが、気に止めずに。
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