金髪の吸血鬼

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「ごはっ!………ってぇ。」 ギルドへと戻りスカーレットの元へ来たのだが、部屋に入った瞬間スカーレットに殴り飛ばされ、壁へ打ちつけられたグレイ。 「貴様というやつは全く!何故こう、次から次へと問題ばかり起こすのだ!」 「何のことだよ!?依頼通りティアラは連れてきてるだろうが!!」 そのまま壁にもたれかかるグレイは、グレイの前で仁王立ちしているスカーレットに反論する。 「目立つところでの戦闘は控えろ!馬鹿者め!その女のことを嗅ぎつけられたのだぞ!今、私が敵と認識した組織は厄介だ。前回貴様に依頼した仕事の相手のバックについてる組織だ。そしてその後ろだてに闇ギルドがいる。」 「あのかませ犬のバックの組織?さっきティアラ狙ってた奴らか?」 そういや、十字架野郎が部下が世話になったとか言ってたな。 つーか、いろんな奴のしてきたからどいつのこと言ってんのか分かってなかったんだが。 「ああ、そのことについては儂も興味があるのぅ。何故か狙われるのじゃ。しかし、狙われる理由が分からんとはいえ、敵と判断した者は儂が全て斬り伏せてきたぞ?」 ティアラのその言葉にスカーレットがグレイの方からティアの方へと顔を動かし反応を示す。 「全て斬り伏せてきた??…………それは本当か??斬り殺しただけか?」 スカーレットは不思議そうに、首を傾げて何か考えている。 グレイもそれで気づいた。 スカーレットが得てる情報ではやられた人間は“血を吸われたように干からびて死んでいた”だからだ。 「はっはー。おいおーい。こりゃあますます怪しい話になってきたな。」 「儂は斬っただけじゃ。あまりにもしつこいからのぅ。というかじゃの。なぜお主らは儂が吸血鬼と判断できたのかが不思議でならなかったのじゃが?」 ティアラはティアラで壁にもたれかかったまま腕を胸の下で組み顔をしかめる。 吸血鬼と判断されていたのがそんなに気にくわないのか、こいつ? いや、スカーレットにたいして何か不満があるのか?
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