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ここはクラウド大陸の最大国、ギルバート王国。
都市西方(オリエント)の市街地の暗い路地裏。
まだまだ太陽が真上で輝いているというのに、ここには隙間から漏れる光が少し入る程度で暗い。
そんな場所で男が6人。
皆武器を所持して1対6で対峙している。
何が起きてるかなんて言わずとも分かるだろう。
「で、兄ちゃん。どう落とし前つける気だよ?あ?」
スキンヘッドのサングラスで如何にも裏社会の人間が銀髪の男にそう問う。
「はっ。どうしてほしいかその口で言ってみな。それともママが居ないと言いたいことも言えねえか?お?」
5人に囲まれてる状況でそんな口を叩く男。
この男、隙間からの光で綺麗な銀色の髪を輝かせ、左目は傷物なのか眼帯をしている。
そして、腰に二丁のマグナムと背中には鞘も柄も真っ白……………いや、白銀の刀を背負っている。
「てめぇ!ちょうしっ!」
「おいおい、噛ませ犬程度の連中がキャンキャン喚くなよ。めんどくせぇ。」
銀髪の男は腰のマグナムを素早く手に取り殺気を放ち、話しだしたスキンヘッドの男の口に銃口を突っ込んだ。
「はっはー!やっと黙ったな。そのまま大人しくよーく聞いとけ。そして上に伝えろ。俺に用があるならてめぇでこい。ってな。」
銀髪の男はそのままマグナムを腰に戻すと、スタスタと路地裏から出て行った。
「や、やっぱり鬼だ。あの男は………………“白銀”。俺達じゃ相手にならねぇ。」
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