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「な…なにがだ…？」
こいつがこれを言う時は決まってる…
だが認めたくないという気持ちからそんな言葉が出てくる…
「憑いてるよ？」
「はぁ…
今回はどんなのだ？」
結愛は幽霊が見える
最初はバカにしていたが俺が憑かれやすいらしく過去に何度か痛い目に遭っている
それから結愛のこの手の話はちゃんと聞く
解決に導いてくれるからだ
「何したか聞きたかったけど…
とりあえず言える事は今回はわからない
最初見た時はただのもや…
今は私を警戒してるのか真っ黒な鬼っぽいのに変わったよ
私も始めて見るし、ちょっとヤバめかなって…」
「マジか……」
これは困った
結愛だけが頼りだったのだが…
「まぁとりあえず体に異常が出るまでは放置でいいんじゃないかな？
それとも心当たりあるの？」
言われて考える
そして今朝の夢を思い出す…が、話していいのか迷う
その様子を見かねたのかどんなことでもいいよと声を掛けてくれる結愛に話してみた
「…よくわからないね、他に覚えがないなら関係あるんだろうけど…
繋げるならその追っ手が鬼、って考えるのが自然だね
その夢が何かを知らせてる可能性を考えるなら未来視、かな？」
「未来視？」
「未来で起こる事を知らせてくれてるって事、
正夢とか虫の知らせって言えば分かりやすいかな？」
なるほど…
そう考えたら自然だ、だがそう考えた瞬間恐怖が芽生え始める
それもそうだ
あんな夢が現実に起きる、ましてやあの状況がかなり危険な状況だったのは言うまでもない
そんなのが近い将来起きるそう言われて冷静でいられる訳がない
「大丈夫…？
顔色悪いよ？
っても仕方ないよね、こんな話聞いちゃったら…
ごめんなさい」
「…い、いや気にすんな…
確かに恐ろしいがまだそうと決まった訳じゃないし…」
気休めだ
一度考えたらこの恐怖は拭えない
「とりあえず入ろう？
早く来たのに遅刻しちゃうよ」
「あ、あぁそうだな」
とりあえず考えるのはやめて教室へと向かう
その途中で結愛が知り合いの浄霊師の人に来てもらうって言ってくれたのでいくらか気が晴れた
結愛が信頼してる人らしく、俺からしたら結愛が信頼してる人なら何とかしてくれると思えたからだ
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