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「うん。実は、そっちはちょっと深刻みたいでさ。
お前の気持ちを聞いといて言うのもなんだが、
なんか、プロポーズされたみたいなんだよ。
けど、すっかり彼女自身が迷っちゃってるらしくてね」
そうか。
呟いたものの、その裏で思わず己に舌打ちする。
なんて間の悪い――。
そんなタイミングで、自分まで彼女の気持ちを揺らすような事を
言ってしまったのかと思うと、いささか忍の心は痛んでくる。
「それで、彼女はひどく悩んでるのか？」
「ああ。実は、このところぼんやりが続いててさ。
さっきのモデル改装の手配も、ちょっと手痛いミスしちゃったりしてね」
「そんなに……」
益々心が痛み、忍は、我知らず溜息を零した。
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