第12章  聖夜の魔法

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あははは……。 だからもう、乾いた笑いを声にするしかなかった。 しかし、待ち合わせの中華レストランに現れた朝比奈は、 特別、上機嫌という訳でもなく、今までと何も変わっていない。 「その顔じゃ、滑り出しは好調だな」 席に着くなり、意味ありげな笑みを立花に向け、 ニヤリとした笑みを那々にも向けてくる。 しかし、今まではそんな素振りが鼻についたものの、 今は逆に、彼女の心臓を跳ねさせる。 だが、その彼女の様子には気付かぬように 上司は、素直に友人に笑顔を向けた。
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