prologue

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分かってた。分かってたよ。 こうやって拒絶されることも。 お前の反応も。 全部。 全部想定内だ。思い浮かべていた通りだったよ。 覚悟していた筈だった。 ―――なのに。 「どうして……こんな、」 張り裂けそうなほどに、胸が苦しくなるんだよ。 そんなに好きだったのかよ。 諦めるために告ったんだろ。 今更。泣いてんなよ。 「…、くそ…」 それでも涙は流れ続けて。 思いとは裏腹に、止む気配さえ見せない。 ―――俺は、親友に振られた。 それから10年。 俺は、この恋を今も尚引き摺っている。 あの卒業式の日の、屋上での出来事から、アイツとは連絡を取っていない。 俺は、未だ、過去に囚われたままだ。
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