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ホワイトとダークブラウンを基調とした店内。 天井には、橙色に灯る小さめのシャンデリア。 アンティーク調の雑貨が木製のシェルフに飾られている。 それが目に入ると、珈琲を煮ているマスターの姿も同時に映った。 『いらっしゃい、望月君』 まだ34歳なのに妙に色気を放つその人は、俺が入ってきたことに気がつくと普段細められた目を更に細めて微笑む。 朗らかで柔らかい雰囲気を漂わせる人だ。 それにこくり、と頭を下げて応える。 『浅岡君ならもう来てるよ』
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