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「…っん…は、ぁ」 『そう、上手だね。…気持ちいいでしょ。目がとろんとしてきてる』 官能的に耳を燻る言葉と、ぐちゃりと混ざり合う唾液。 吸い取られるように絡み合って、意識が朦朧としてくる。 ――もうどうでもいい。 ジンと下半身が熱くなるのを感じた。 『望月さん…』 「っは…、…っ、」 突然ソレが離され、一本の糸が引く。 火照ろうとしていた身体はその名残惜しさにぶるぶると震えた。 まだ乱れている呼吸に、肩が上下する。 『キス、したことなかったでしょ』 「っ、――――――』 艶々しく蠱惑的ににやりと微笑めば、下から覗くようにして俺を見上げる。
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