それはお前からだった。

３

『逃げなかったんだ』

「―――――、来いよ」

開けた瞬間。首筋に顔を埋めようとするシンさんを交わしながらベッドへと向かう。

ネクタイを緩めて、余裕そうな表情を浮かべるシンさんの腕を掴めば、乱暴にベッドへとその身体を放り投げた。

『っ、望月さ』

突然の状況に驚いたのかシンさんは目を丸く広げる。起き上がろうとするのを、素早くベッドに手を付いて阻止した。

そのまま全身に覆いかぶさり、シンさんの首元を捉えて唇を這わす。たまにその色素の薄い肌を吸えばちゅ、ちゅ、と軽やかなリップ音が鳴り響いた。

『もちづ、』

同時に右手でシンさんのベルトを外し、抵抗する手を退けながら、無理矢理ズボンを下ろしてまだ猛っていないモノを優しく愛撫する。

『、』

シンさんはそれにぴくりと身体を反応させた。

「抜いてやるよ。それで気が済むだろ」