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「どんな方なんですか。」
『そうねぇー。真面目な子よ。ちょっとクールだけど。』
「へえ」
『隆太くんのドストライクよねぇ』
「し、初対面相手にがっつきはしませんって」
ほくそ笑む絵里さんに、慌てて否定の意を込めて手を振る。
その様子に、またくすりと息を漏らせば、手で自分に近づくように唆された。
カウンターから身を乗り出して、絵里さんへと頭を傾ける。
『なぁら、また私の相手してよ』
耳元で、声を抑えて囁く。
視線を合わせれば、絵里さんの挑戦的な瞳が俺を見据えた。
それに眉をピクリと動かす。そして口角を持ち上げた。
「喜んで」
ふっ、と息が漏れた。
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