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第13章 胡蝶蘭
セリナが僕に会いたいと言ってきたのは
その翌日のことだった――。
「何しに来た?」
もう隠す必要もない。
「僕を蔑みに?それとも笑いにか?」
呼び出されたホテルのバーに
僕は鎖をつけたまま
襟元の肌蹴たシャツを着て座っていた。
「まさか」
昨夜とんでもない場面を見た割に
セリナはびっくりするほど冷静だった。
それもそのはずだ。
「知ってたもの――」
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