第13章 胡蝶蘭
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「たしかにあの人と取引したわ。アメリカに足止めされて自暴自棄になってた可偉人を誘惑して」 「誘惑して?それで?」 「それで……」 「たっぷり抱かせたんだ。そうだろう?」 僕を忘れるぐらい。 この身体をたっぷりと。 何を言っても変わらない ずるい天使の横顔で。 「仕方なかったのよ。そうするしか――」 セリナは長い髪をかきあげると カクテルに口をつけた。
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