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プロローグ
人は、認めたくない現実や知りたくない真実を知ったとき、無意識のうちに心の底に閉じ込める心理が働く。
それはまるで、冷たくて広い海に浮かぶ氷山の如く、真相心理は闇の中に隠れて見えなくなっている。
浮かんで見えている部分が、意識の全てではない。海中に沈む氷は、外気に晒されている部分より深くて大きい。容量全体を見れば、意識より無意識の閉める割合が多い。
心の底に仕舞い込み、全てを消したつもりでも、それが無くなった訳ではない。無意識のうちに、それを意識してしまう。
何故ならば、水面下に押しやった物を見ないようにしているだけであって、それは確かに其処に存在するからだ。
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