第1章

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「おぉ!和樹くんじゃねぇか!本当久々だなー!待ってたぜ!元気だったか?」 久しぶりの再会に、親父さんはわざわざ厨房から出てきて俺を歓迎してくれた。 「親父さん、お久しぶりです。色々忙しくて中々来れなくてすいません。」 「いいって事よ!こうしてまた来てくれたんだからな!ほら、こっち座れや!」 「はい」 親父さんはそういうと、俺をカウンターの奥に案内した。 ここは、俺の指定席である。 「尚ちゃーん!和樹くんに水なー!」 「はーい!」 厨房に戻りつつ、親父さんは皿洗いをしていた女の子に声を掛けた。 初めて見る顔だ。 「御注文はお決まりですか?」 女の子は、水を運びつつ尋ねる。 「んじゃ、日替わりで。」 「あ、やっぱりあなたが噂の日替わりお兄さん?」 「…え?」 謎の呼び名に俺が疑問を持ったと同時に、厨房から親父さんの笑い声が聞こえてきた。 「尚ちゃん正解。こいつが和樹くん。日替わり定食しか頼まない常連さん。」 あぁ、なるほど。だから日替わりお兄さんね。
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