第2章

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第2章

誰かに頼らずに生きて行くことは、難しいかも知れない。 生きていれば、誰かと関わることになるのは必然の事実である。 そんな事は解っている。 当たり前のように大事にされて、己もまた大事な人を守る。 そうやって生きて行く人は、とても幸せなのだろう。 周りの人たちが幸せな日々を過ごしているのを感じるのが、俺は好きだ。 だが、俺自身にはそんな日常はいらない。 弱い心を傷つけずに生きて行く。 その為には、最初から孤独であればいい。 そうすれば、これ以上傷付く事なく、平穏無事な生活を送る事が出来るのだから。 誰かに心を許す事は、もう出来ない。 信じていた奴に裏切られるのは、もう懲り懲りだ。 1人で生きて行く。 これ以上、俺の心が壊れないように。
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