君と再び

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朝練を終えて、教室に戻った華をクラスの女子たちが囲む。 「ねぇ、ねぇ聞いた?このクラスに転校生が来るらしいよ」 女子たちの目が期待でキラキラしてるのを見て、さては転校生は男子だな?と華は予測する。 「ふふん、でもあんまり期待し過ぎると、当人を見てがっかりするぞ~」 自分を含めて女子と言うものは、夢見がちなのだ、ここは少し釘をさして置かねば、と華は思う。 華だって、高校にさえくればカッコ良い男子とトキメク恋愛を経験できると思っていたクチだ。 しかしチョット良いなぁと思った男子でも、クラスメイトとして接していると、段々恋愛対象から外れてきてしまうのだった。 そこに居心地の良さを感じてしまうあたり、華自身、恋愛偏差値というものが足りないのかもしれない…と思う今日この頃だった。 ガラガラガラッ、予鈴と共に担任の塚原先生が入ってきた。 独身35歳、教師のくせに無精ヒゲで冴えない男である。 み綺麗にすれば、多少イケそうだか、いかんせん本人にまったくヤル気なしだ。 「今日は、転校生を紹介する。きみ、入って来なさい」
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