第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
極秘研究中の私のクローンが逃げた。 だが私の『他人を操る能力』があれば焦る必要もない。 今は数人を使い所内を捜索させている。 「所長見つけました」 ほら、それ程時間を要する事なく見つける事ができた。 自分に向かって言うのも変な気分だが、あいつは余裕たっぷりと椅子に腰かけこちらを見ている。 これからまた過酷な実験をするというのに… さて、他のものへ使ったようにこの能力でまた檻の中に戻すとしよう。 私の能力は他人を操る。 …他人? 自分には… 思考回路が鈍ったように感じる。考えるのも面倒になってきた、暗い自分の部屋へと戻るとするか… 「俺の能力は他人を操ることができる」 ゆっくりと椅子から立ち上がりその場を後にした。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加