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「という訳で、チケットを貰った訳なんだけど」
「行きます!一緒に行かせてください!」
部屋に戻ったあと、アウラに話をしてみると勢いよく食い付いてきた
その勢いに僕の方が気圧されそうになったけど、それだけ好きなんだろう
「う、うん、まあその為に話し掛けた訳だけど」
「ああ、本当に嬉しいです!絶対に取れないんじゃないかって思ってたアリサさんのライブに行けるなんて夢みたいです!夢じゃないですよね!?」
「大丈夫大丈夫、夢なんかじゃないから安心してよ、痛い痛い痛い!?」
だから僕の頬っぺたをつねらないで欲しい、つねるなら自分の頬っぺたでお願いします!
「と、こうしてはいられません!明日の準備!着ていく服とか、ペンライトとか、色々と用意しなくちゃ!」
「まあ、ライブは明日の夜だから、今からテンション上げすぎても持たないよ」
そろそろ夜も更けてきたし、僕も訓練での疲労感があるから眠りたい
「何言ってるんですか、ライブのチケットが取れるなんて思ってもみなかったので応援グッズとかお家に置いてきたので持ってきてないんですよ!他のファンの方たちに遅れをとるわけにはいかないんです!今からでもショップに行けば色々と揃えられる筈です!行きますよ、エミルさん!」
「え、えぇ……今から……?」
もう寝たいんだけど、有無を言わさぬ勢いのアウラに押し切られて結局はショップへと向かう事になってしまった
結局、この日は眠る事が出来ずに、ようやく眠れたのは日付が変わってからになるのだった
「やっと入場ですね!指定席のお陰で楽々です!」
「ああうん、そうだね……眠い……」
そしてライブ当日、開演一時間前に会場に到着した僕達は貰ったチケットが指定席の分だった事もあってまだ楽に入る事が出来た
他の一般席は特に決まってないから、より良い席を取ろうと昨日から並んでいた人もいたらしい
しかも喧嘩になりかけて警備の人間が動いてるし、開始前からすごい熱気だ
そして、僕は昨日は夜まで寝かせて貰えなかったのに、朝はテンションが昨日から維持されたままのアウラに早くから起こされて寝不足気味だ
ライブの開演まで、少しでもいいから休ませてもらうとしよう
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