第一章 始まりの日

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まずはハンターギルドに登録する為にカウンターで必要な手続きをする必要がある、そこら辺の下調べはしているから抜かりは無い 「いらっしゃいませ。本日は依頼の申請ですか?」 「あ、いえ、ギルドに登録に来ました」 「それでしたら、此方の書類に書かれている要項に記入して提出して下さい。あ、それと注意書の欄もちゃんと確認して下さいね」 カウンターに座っていたお姉さんに渡された書類に書き込んでいると、氏名、年齢、住所といった項目の他に、特技や使用武器といった項目があった 「この項目って何の為にあるんですか?」 「それはですね、依頼を受注された際に、依頼によっては人数が必要になる事があるんですよ。その時に仲間を探すという事で、その相手がどんな役割に向いているか分かり易くする為なんです。それに、仲間を募集されている場合、あの掲示板に名前と特技や使用武器といった項目を張っておく事が出来ます」 その説明には納得だ、当然ながら一人では出来ない仕事だってあるだろうが、その際に見ず知らずの相手と組むなんて事は出来ない そして何処かのチームに入る場合、自分を売り込む事にも繋げられるという事だ 僕はその項目に可能な限り正確な情報を書き込んで、提出した 最後の注意書には例え依頼の途中であっても死亡等の責任は一切取らないというものだ これは何処のギルドでも同じであって、別段珍しいという事でも無い 最後に了承した証として拇印を押せば手続きは完了、これでザナルエイブのハンターギルドに僕の名前が登録された 後は何か適当な依頼を受けようと掲示板を探していると、丁度腕試しになりそうな依頼があったから手を伸ばした だが、全く同じ依頼を受けようとしたのか、別の手が同じ依頼書を掴んでいた 「んっ?」 「えっ?」 相手は僕と同じくらいの歳の青年で、緑の髪をしていて僕より少し背が高い 最早あまり珍しくなくなった髪色だけど、僕は彼の装備に目がいく 肩に掛けているメインウェポンはトワイライト社製のアサルトレーザーライフル、TWAR-2027、《ロキ》だ 去年に開発され、販売されている武器で、最新鋭のアサルトレーザーライフルになる 力量はまだ分からないけど、僕よりも装備について言えば上の相手だ
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