第一章 始まりの日

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先頭車両を始め、三台の車に乗っていた黒服達の数は全部で十二人だけど、その人達は全て撃破されてしまった 僕達は積み荷の左右を固めるように指示を受け、後方の三台と積み荷を積んだ車に乗っていた黒服達が十四人、敵に向かって突っ込んでいく 弾幕を張って敵の進行を阻もうにも、敵は物陰や車を上手く盾に使って、逆に正確な射撃で失神させられてしまう そして、遂には僕達が警護する車両へと接近してきた 「ハンターだ!大人しく投降しろって言っても止まらないよな!エミル!オレが弾幕を張る!お前が仕留めろ!」 「分かった!」 「いくぜ!うおらぁぁぁぁぁ!」 アレンは《ロキ》をフルオート射撃、更には銃身下部に付けたアンダーバレル化したグレネードランチャーで催涙弾を発射した しかし、それを風属性の魔法で吹き飛ばした敵は、アレンの弾幕を掻い潜って少しずつ接近してきた だけどそこをアレンが敵の注意を引き付けてくれている事で、精密な射撃が出来る僕が《タイタン》で狙い撃つ この距離で外しはしない、確実に捉えた! 「貰った!」 『ッ!?』 だけど、次に起きた現象は僕の予測を遥かに超えていた まさか、チャージの隙がほんの一瞬だけあるとはいえ、光速で迫るレーザーをレーザーソードで斬り落とすなんて、誰が思い付けるものか そのレーザーソードはTWSW-2028《ムラクモ》、これまた最新鋭の武器だった それが二本、腰にホルスターがあるのか《フレイア》を納めた敵は二本の光剣は近くに居たアレンを捉える 「ぐあぁぁぁぁぁ!?」 「アレン!?この!」 直ぐに敵が来る事が分かる、僕は腰の《フブキ》を抜いて目の前の敵に斬り掛かった スタンモードでアレンは失神しただけだが、それでも仲間がやられた事に変わりは無い 左腕の《フブキ》を突き出し、右腕の《タイタン》は敵を狙う わざと《フブキ》は回避させて、その避けた先を《タイタン》で撃つ、僕の必殺戦法だったけど、残念な事に敵はこれも防いでみせた 《フブキ》は右腕に握った《ムラクモ》で、そのまま避けずに《タイタン》の一撃は左腕の《ムラクモ》でそれぞれ受け止めて防がれた そして、僕は《タイタン》を更に放つより先に、敵の《ムラクモ》による一撃を右腕に受けてしまった
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