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そんな楽しいチームへの入隊から二ヶ月、まさかこんな感じにこき使われる事になるとは思わなかったよ
まあ、確かに少しずつとはいえ高難易度の依頼をこなしてきたから、自分なりにも実力の方はついてきたんじゃないかと思っている
「なあ、エミル。オレ達ってなんだかんだでハンターの中でもそれなりの強さになったよな?」
「そうだね。一応、ハンター全体で見たら中の上といったところだね」
「うわ、微妙……」
そう、僕達の強さは数多いるハンターの中でまた甲乙つけがたい微妙な位置にあるのだ
確かに僕達だけで組んで仕事を続けていれば此処まで早く強くなる事は出来なかっただろうし、マギーのオペレートも無いから下手すれば死んでいたかもしれない
『二人とも、無駄話をしている時間ももう終わりですよ。先程、外を回っていた目標の構成員が二人、建物内に進入しました。これで対象は全て建物内に居ます。向こうは完全に油断しているので、一気に制圧して下さい』
「はいはい、了解ですよ」
「エミル、了解しました。これより突入します」
僕は新しく購入していた武器、TWSMG-2023《シルフ》を構えて、ドアの横に張り付いた
同じくドアの反対側に張り付いたアレンと合図をして、そのドアに小型のプラスチック爆弾を取り付ける
威力と爆風の方向を調整してあるこの爆弾はドアの鍵穴と接合部分に取り付けて破壊、そのまま壊れたドアを中に蹴倒して突入する手筈になっている
その爆弾にコードで繋げた起爆装置のボタンを押してドアの発破は完了、これから突入だ
「な、何だってんだ!?」
「動くな!ハンターギルド所属、《チーム・スパーダ》だ!全員大人しく投降しろ!」
「今なら痛い目を見なくて済むぜ。さて、どうする?」
僕達の肩には剣を象ったエンブレムが貼ってある
これが僕達が入隊したチーム、《スパーダ》のエンブレムだ
大抵の相手ならレーネ達の活躍のお陰で大人しく投降するんだけど、たまに反撃してくる者もいる
今回は後者で、僕達は武器を向けられると一度遮蔽物に隠れた
「撃ち殺せ!」
「ハハッ、まあそんくらいは無いと危険手当貰えないしな!」
「数は十二人!雑魚ばかりだから楽に勝てる戦いだね!」
だが直ぐに反撃し、数人を失神させていく
これが僕達の日常、これが僕達の仕事
これはこの街で生きている僕達の、ほんの日常の一ページだ
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