第2章  私の後輩ワンコ

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柚木くんは私の傍まで来ると、 ピシッという効果音が合いそうな程まっすぐに背筋を正し(こんな仕草も可愛すぎだし)、 両手で恭しく注文書を渡した。 「原田先輩、  この注文書が今日中に届かないと指定の配送日まで間に合わないって言ってましたよね?」 「そうそう、よく覚えてたね、柚木くん。  ここさぁ、昔気質っていうか、未だに注文書メールで送らずに郵送してくるから  期日まで間に合うかヒヤヒヤしてたんだよね。  えらい、えらい。よく出来ました♪」 言いながら手を伸ばし、サラサラ茶髪の柚木くんの頭を撫でる。 これは教育係の私の特権。 パワハラとかじゃ、決してありません、から。 たぶん……
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