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仕方ないですよね?
頑張りますから!!
と意気込んだ神城悠(かみしろゆう)は10分後には後悔した。
自分を迎えに来た車が運転手付きのリムジンだったからである。
「おや?
待ち合わせまでは後20分近くありますよ?」
そして執事服に身をつつみ、首をかしげる容姿端麗を絵にかいたような男性。
「まぁ早めの行動を心がけるのは良いことですが…」
笑顔のまま彼女の荷物を持つとそのままリムジンの中に。
「ほら…
行きますよ?」
今さら引き返すことも出来ず、緊張感に包まれながら彼女も乗り込んだ。
車は出発し車内は無言の世界となる。
座り心地が良すぎて落ち着かないまま彼女は執事服の男性から一番離れたすみに座り、自分がなぜこうなったのかと思い返すことにした。
話は夏休みも終わり大学生初めての文化祭の話題でもちきりの時期だった。
少し帰りが遅くなった彼女が家につくとリビングには深刻そうな顔をした両親と二人の姉だった。
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