第15章

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考えを読みきれないまま、ふと思い浮かんだ疑問を口にした。 「そう言えば、どうしてこの街に滞在を?」 カイトの顔がふっと緩んだ。 「ああ、話していませんでしたね。というか、このことは話さないようにしていたのだが。タカヒサ」 「構いません。ここにはわたしの母の実家があるのです。ほかにもいくつか選択肢はありましたが、今回はそこを頼ることにしたという訳です」 林家。 ありきたりの苗字だから、栞にはぴんと来なかった。
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