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「はあああああああああ!?」
思わず絶叫する。 何が何やら分からないと言った様子だ。そんな悠人にメイは嘆息を漏らすと人差し指を立てた。
「私がこの姿なのは、"クロスメトリー"のおかげだよ?ほら、悠人が昨日起動させたゲーム・・・!」
「クロス・・・メトリー・・・」
あ、と付け加えて悠人が思い出したかのように目を見開いた。
「そうかっ! やっと思い出したぁ・・・リアル (現実世界) にも反映されるって事を・・・」
頭を手で押さえて項垂れながら口を開く。
クロスメトリー・・・クロスメトリー社が開発・製造・販売をした仮想空間で遊べる人気MMORPGの事だ。若者を中心に爆発的な売り上げを記録した事で有名だった。
原理は謎だが、肉体ごと仮想空間へ転送出来て遊べるとの事。それともう一つ、特別な技術があった。それは──────。
「プレイヤーに最も愛着がある物を擬人化してゲームに参加させる事の出来る技術・・・か」
悠人が口を開く。メイはそれを聞くと満足そうに頷いてさらに悠人に近付いた。
「そうだよ! まぁそれが私だった、だなんて思いもしなかったけど」
おどけたようにクスクス笑うメイは楽しげだった。
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