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真夜中に家族四人で話し合う。でも、結論なんて出ないし、そもそもみんな疲れていて眠気の方が勝った。
この話は明日に持ち越し。
そう締めて俺達はもう一度眠りについた。
* * *
昨夜の不思議な夢の答えは、翌日早々に出た。
長年ゴミがたっぷりと積まれていたせいか、すっかり傷んでいた床の一部が抜けた。それを直すついでに床下も片づけようと、男三人で床板を剥がしたら、下から夥しい数の動物の骨が出てきたのだ。
どれもこれもすっかり白骨化している。
伯父に、動物虐待の性癖があったなんて聞いたこともないし、父も、昔から動物はかわいがる人だったから、こんなことをするとは…言っていた。
でも、驚いたけれど、これで昨夜の夢が何なのかは判った。あれは、この動物達の感謝の言葉だったのだ。
ちなみに、どかしてくれての意味もすぐに判った。
昨日は大雑把に分類したゴミを、もう少しだけ細かく区分けしようと袋から出したところ、所々に何やら紙切れが貼ってあることが判明したのだ。
伯父の字のようではあるけれど、古ぼけていて読むことができない文字。事実は判らないけれど、もしかしたらこれが、動物達を死してなおここに留めていた原因なのかもしれない。
どうして伯父が、こんなにもたくさんの動物を殺し、床下に捨てたあげく、封印するような真似までしていたのか。まったく判らないけれど、昨夜のあのお礼が夢でないのなら、この動物達はどうやら成仏できたらしい。
あとは、この骨をきちんと片づけて供養してやるだけだ。
そう思い、動物の骨をそつと袋に詰めていく最中、ふいに頭の中に声が響いた。
どかしてくれてありがとう これでわたしもやっとじゆう
家族全員で顔を見合わせ、おそるおそるのように、動物達の骨の下を覗き込んだ。
そこに見えていたのは。
動物達とはまるで形も大きさも違うその骨は…。
伯父さんいったい、何やったんだよ?!
大掃除…完
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