第3話

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目の前が真っ暗になったかと思うと、すぐに景色が移り変わる。 っていうか眩し! これは改善しろよ運営。 それはそうと待ち合わせ場所に行かないと。 今いるところの真ん前に噴水と人と人と人と人と人と人と人と、人だな。 人多すぎるだろ。 これが人気MMOのサービス開始日か。 幸い噴水のある広場がここだと思うから・・・ 「あった!あれが教会か。」 人ごみをどうにかこうにかかき分けて教会にたどり着く。 ここもそこそこ人がいるな。 これは見つけられるかな? 「おにーちゃーん! おにーちゃんはいませんか!」 ・・・うん、あれだよな。 うわー、行きたくないな。 「はぁ、マリンか?」 「そういうあなたはお兄ちゃんですか?」 「ああそうだよにぃちゃんだよ。 ちなみにラングな。」 「ほいほい。 よろしくってことでフレ申込するね。」 妹がちょいちょいと何もない空中に指を走らせる。 数秒後にピコン!と目の前にウィンドウが現れた。 このウィンドウはほかのプレイヤーには見えないのか。 「ほら、OKしたぞ。」 「ついでにパーティー申し込みも送るね。」 パーティーもOKすると、視界の左上に自分のHPバーとマリンのHPバーが現れた。 「それじゃあ狩りに行こっか! ちなみに職業は? 私は水と風の魔法使いだよ。」 「俺は格闘家だ。」 その瞬間空気が死んだ。 周りがひそひそくすくすしだす。 「ば、ばか! なんで格闘家なんて選んじゃったの!? アーチャーと並んで地雷職じゃない!」 「そ、そうなのか? 結構いいと思ったんだけど。」 「ちゃんと公式サイトみたの?」 妹ははぁー、と大きなため息をつき腰に手を当てながらジト目で説明してくれた。
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