パーティー

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「それではぁ~白石ぃ颯太君とぉ~山田ぁ圭介君とぉ~小湊ぉ遥ちゃんのぉ~前途を祝して……かんぱぁ~い!」 千草さんがグラスを高々と持ち上げる。 「「乾杯!!」」 音頭に合わせグラスを掲げるのは馨瑠さんと圭介だ。 先程からこのやりとりを何度も繰り返しているのに、まだ飽きずに続けている。 「何度乾杯したら気が済むんですか?」 呆れて問い質す僕に千草さんが噛み付く。 「めでたい事なんだからぁ、何回したっていいじゃないのさぁ~」 千草さんはワインを飲み完全に出来上がっているようで、目が据わっている。 「そうだ!そうだ!颯太の石頭!ケチ!小姑!」 馨瑠さんも泥酔とはいかないまでも、軽く酔っているようだ。 飲んでないのに毎度の乾杯に付き合う圭介も圭介だ。 「まあまあ、祝ってくれてるんだし……」 小湊さんが宥める様に僕に言う。 今日は高校卒業と進学祝いを兼ねた僕達のお祝いパーティを馥郁堂で開催していた。 といっても祝われるべき僕ら三人は未成年なので、当然お酒は飲めない。 ただただ酔っ払い二人の醜態を見る会へとパーティは姿を変えてていた。
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